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徳島県の県木県花はアイとヤマモモ

徳島の花    <アイ>

  • アイ(藍、タデ科)は徳島県の県花に選ばれています。

    まだ徳島が阿波の国と呼ばれていた時代、阿波藍の美しさは多くの人々の心を惹き付けました。

    蜂須賀公が播州から阿波の国に移る時、播州から塩の製法とアイの栽培法を一緒に持ち込んだことが始まりだと言われています。

    徳川時代には染色界で不動の地位を誇っていたそうです。もちろん今も藍染めの鮮やかな青は、国内だけではなく海外からもJAPAN BLUEとして愛されています。

    しかし化学染料の輸入によって徐々に需要が下がってきているのが厳しい現実。栽培は下火にならざるをえなくなっていますが、徳島県は屈することなくアイの復興に力を注いでいます。

    アイは正式にはタデアイといい、タデの仲間と似ている点は多いです。しかし葉は柔らかく、大きく丸みを帯びています。茎の高さは約60-90cmです。

    藍色の原料となるのは葉の部分ですが、これには染料以外にも用途があり、乾燥させると解毒・殺菌の漢方薬になります。

徳島の木    <ヤマモモ>

  • ヤマモモ(山桃、ヤマモモ科)は徳島県の県木です。

    常緑の高木で、植生は本州西南部から四国、九州に広がっています。成長には温暖な気候が適しており、徳島県の人々の中には家でヤマモモを育てている人もいます。

    花が咲くのは四月頃。花が散ると赤い実がなります。雄雌異株なので、雄木に実はなりません。黒っぽくなればなるほど実が甘くなると言われています。味がモモに似ていることがヤマモモという名前の由来になっているそうです。とても美味しい果実で、砂糖漬けや塩漬けに加工されたり、果実酒として嗜まれています。

    樹皮は乾燥させると漢方薬になります。効果があるのは下痢や打撲症。

    一方樹木はというと、乾燥させると堅くなるので建築用の材木等に使われています。時にはろくろ細工、木製ボタンの細工にも姿を変えることもあります。また樹皮の煎汁は褐色の染料にもなり、特に塩水への耐性が強いことが特徴です。そのため漁網を染めるために用いられることがあります。

    ヤマモモの魅力は決して果実だけではないのです。
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