川越の書店で保管 秩父の写真館主の孫へ
秩父市の写真館主が90年前、秩父宮家に献上した盆栽と一緒に撮影した写真2枚が、川越市内の書店押し入れに保管されていたのがわかり、先月22日、写真館主の孫、清水武司さん(62)に届けられた。写真は、秩父市役所がある秩父公園内で撮影されたらしく、もう一枚の盆栽写真には、大正11(1922)年秋と書かれていた。
清水さんの祖父、故柏翁さんは、写真館の傍ら盆栽園も営んでいた。同年に創設された秩父宮家に、真柏(しんぱく)と呼ばれる盆栽を献上する際の記念写真らしい。「秩父宮」採択の由来は、秩父の山々からと伝わる。真柏献上はその後も続いたが、清水さんの元に写真はなかったという。清水さんは、写真の盆栽などを宮内庁に確認後、公開する方針だ。
書店主の星野光俊さん(62)によると、星野家は45年前に秩父市から川越市に引っ越した。写真は引っ越し荷物の中から見つかった。写真には、清水柏翁さんのほか、盆栽が趣味だったという星野さんの曽祖父仙吉さんも写る。